福を呼ぶ卯の音色

北海道神宮 干支の土鈴作り ピーク

 カラカランと鳴くかわいいウサギたちが出番を待つ。札幌市中央区の北海道神宮

の「神宮窯」で、来年の干支である卯の土鈴作りがピークを迎えている。

 同神宮の土鈴は、中畑房子さん(84)、ゆかりさん(59)母娘が35年以上作り続

けてきた。江別市野幌産の粘土を使い、神宮内の間伐材で焼く。「音を確かめて、

悪いのは外します。土鈴は音が命だから」と房子さんは話す。

 土鈴作りは6月に始まり、11月中旬から仕上げの色付け作業を開始。顔料で耳や

目などを絵付けし経木を結び付けたら出来上がり。長さ約6a、直径約5aの大き

さは「手によくなじみ、ぬくもりを感じられるはずとゆかりさん。

 これまで約2千個が完成。6千個が目標で、大みそかまで作業する。土鈴は元日

から神宮の神酒所に千円で並ぶ。同神官は「毎年好評で、2日にはなくなる」とい

う。
                                (岩崎勝)

 
 2010年11月29日「北海道新聞」朝刊より

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