2013年1月1日「北海道新聞」朝刊より  
景気、健康・・・願い込め 
道内初詣長い列 
 
 新年を迎えた1日未明、道内各地の神社には初詣客が長い列をつくった。景気回復や健

康など、それぞれに願いを込め、手を合わせていた。

 三が日に約75万人の人出を見込む札幌市の北海道神宮では、雪が降る中、午前0時の開

門前から家族連れら約2万人が参道に並んだ。一家3人で参拝した札幌市豊平区の旭小4

年荒川善斗君(10)は「野球で活躍できるようにと、家族みんなが健康でいられるように

ってお願いしたよ」。

 函館市の亀田八幡宮では、1日午前0時ちょうどに太鼓の音が境内に鳴り響くと、参拝

客から「あけましておめでとう」の声があちこちで上がった。31日午後11時すぎから、夫

と並んだ市内の主婦渡利てい子さん(69)は「昨年は弟が病気で2度も手術をし、大変な

年でした。家族全員が一年間、健康に過ごせるよう、お祈りしました」と話した。

 旭川市の上川神社では雪がしんしんと降る中、約500人が並んだ。深川市の会社役員

宮本安仁さん(80)は、重い病で寝たきりになっている旭川市内の孫のもとを訪れた後、

1人で参拝。「孫の病状が少しでも良くなりますように」と、手を合わせていた。

 釧路市の鳥取神社では約400人が参道に並び、午前0時の太鼓の合図とともに本殿へ

。帰省中の札幌市の短大2年、大丸綾夏さん(19)は4月から釧路市内で幼稚園教諭とし

て働く予定で「不安もあるけど、社会人生活がうまくいきますように」と願いを込めた。

 帯広市の帯広神社ででは午前0時の太鼓を合図に参拝客がさい銭を投げ入れた。家族と

訪れた同市の主婦森田秀子さん(50)は「10年以上前から病気をしてきた。今年は少しで

も丈夫になって、働きにも出たい」と話した。
 

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